2017/06/27(火)初めてのPCBWay (PCBGOGOではなく)

PCBGOGOの宣伝活動が酷すぎて死んでも使いたくなかったので、PCBWayに注文してみました。*1

*1 : PCBGOGOとPCBWayは同じ会社の別営業窓口みたいなものです。

特徴

  • ガーバーデータはelecrowやFusion PCBと同じ
  • 支払いがPayPalのみ
    • PayPal手数料として数ドル(10%?)取られます。
  • カートに入れてすぐには注文できず、データ確認後注文できるようになる。
    • しかもこのデータ確認は土日もokで、夜もやってるっぽい。

データ確認が先と知らなかったので「なんで注文できないんだ?」としばらく悩んでしまいました。

続きを読む

2016/07/06(水)Fusion PCBが微妙だったので、Elecrowを使ってみた

プリント基板の製作に、普段P板を使っていて最近Fusion PCBに移行してたのですが、色々と問題があってElecrowを使ってみることにしました。

ついでにその他格安基板屋さんについてもまとめています。

Fusion PCBの問題

  • 製造は速いけども、早く発送する気がまるでない。
  • 一度登録したクレジットカード情報を削除する方法がない。
  • キャンセル品*1の返金を忘れられて、1ヶ月待たされた。

*1 : 注文後即キャンセル

Elecrowのルール

Fusion PCBと同じ機械なのか非常によく似ています。

項目P板Fusion PCBElecrowPCBWay
最小パターン幅0.127mm0.1524mm0.1524mm0.15mm/0.1mm*2
最小パターン間隔0.127mm0.1524mm0.1524mm0.15mm/0.1mm*2
最小パッド間隔0.127mm0.1524mm0.2032mm0.15mm/0.1mm*2
最小シルク高さ1.0mm1.0mm0.8128mm0.8mm
最小シルク線幅0.127mm0.1524mm0.15mm0.15mm
最小ホール経0.3mm0.3mm0.3mm0.3mm/0.2mm*3
最小ランド経(PTH)0.6mmHole+0.3048mmHole+0.1524mmHole+0.15mm
銅箔厚18um/35um35um/70um*435um/70um35um/70um/105um

細かい違い

Fusionはガーバーをアップロードするとweb上でサイズが確認できたり、枚数の融通が効きますが、Elecrowはその辺の融通が効きません。

あと量産製造だと、銅箔厚みを2oz(75um)に設定できません。

(2017/06/26) 量産でも2ozが選択できるようになりました。異種面付けはできません。

*2 : 0.15mm未満は特注

*3 : 0.25mm, 0.2mmは特注

*4 : 70umでは最小パターン幅/間隔が0.254mmになるので選択は難しい……

面付けルール

How to panelize PCBs with CAM350に説明があります。

  • 同一基板の面付け
    • 試作時は面付け代がかかる(Fusionは無料)
    • すべての面付け基板は同じ方向を向ける。
  • 異種基板の面付けは、種類数に関わらず5面付けまでで有料。
    • 製造枚数は20枚まで
  • 面付けはV-cut処理

その他の条件。

  • Vcut線は外形線に書き込む。
  • 最小基板サイズ : 8cm×8cm(実際は5cm×5cm以上っぽい)
  • Vcutとパターンの間は0.7-0.8mm程度離す(板厚1.2mm以下は0.6-0.7mm)
  • スリットで分割する場合は、接合部分を8mm以上に

「5cm×5cm未満はシルクに書き込んで分けろ。その場合の料金は無料」と書かれています(Vcutはしてくれないと思われる)。

ガーバーデータの形式

Fusion PCB/Elecrow/PCBWayの3つは一緒です。

  • 部品面パターン : .GTL
  • 部品面レジスト : .GTS
  • 部品面シルク : .GTO
  • 半田面パターン : .GBL
  • 半田面レジスト : .GBS
  • 半田面シルク : .GBO
  • 外形線データ : .GML
  • ドリルデータ : .TXT

ステンシル(メタルマスク)製造時。

  • 部品面マスク : .GTP
  • 半田面マスク : .GBP

注文から届くまで

送料$20だったので、OCS/ANA Expressで注文しました。

  • 6/30 注文
  • 7/04 Traceable
  • 7/05 国内着
  • 7/06 基板到着(佐川)

注文から6日後に到着してしまいました。早い。2週間かかるFusionはもとより、P板頼むより早いんですけど(苦笑)

2回目

  • 7/15 注文
  • 7/20 Traceable
  • 7/21 国内着
  • 7/26 基板到着(佐川)

国内の輸入申請で4日止まるという珍事。「Prototyping Board」の意味がわからなかったらしいんだけども、OCS/ANAさんはもうちょっとしつこく電話してくるか、そのままPrototyping Boardでググるなりしてほしい。

3コールぐらいで切れる電話なんて出られないよ。

UPSとかFedexとかなら、そんな凡ミスはしない気がしてきた。

基板の品質

elecrow_pcb.jpg

上がElecrowで、下がFusion PCBです。高解像度の画像置いておきましたので、クリックすると拡大します。

シルクが断然綺麗ですね。シルク位置は若干ずれてますが、個人的には許容範囲です。そしてP板でハズレ工場引いたときよりも綺麗です(笑)

2回目 2016/07/26

elecrow_pcb2.jpg

シルクがずれてパッドの上に完全に乗ってる。そして前回よりもシルクの印刷が汚くなってる。どうしよ……。

→サポートに問い合わせたら再製造してくれました。

量産製造 2016/09/14

200枚ほど製造してみました。

elecrow_pcb_batch.jpg

  1. レジスト不良
  2. 基板にキズ
  3. ホール潰れ(ただしP板でもパッドが小さいと言われ製造拒否られた幅*5
  4. シルク汚れ

その他、ホール潰れ(ハンダ埋まり)が1つ、細かいキズや汚れは数えられないぐらいありました。+10%ぐらい余分に製造して検品しないとダメな感じです。

*5 : ホール経1.8mm、ランド経2.4mm。推奨ランド経は満たさないけど、製造基準書は満たしているのでなんで拒否られたのか謎。しかも以前は結構な数を問題なく製造してもらっていて、再製造の度にルールの厳しくなるP板の謎。

まとめ

  • 値段やデザインルールはFusionと同じぐらい。
  • Fusionよりもオーダーの融通は効かない。
  • 7日ぐらいで届けてくれる。*6
  • シルクが綺麗。
  • 注文枚数より1,2枚余分に入ってる。
  • 1割ぐらい多めに製造して検品した方が良い。

今後はElecrowメインで使っていこうと思いました。この品質なら、よっぽどのことがない限りP板使わなくていいや。

品質最優先のときはP板は揺るがないかな、という感じです。

*6 : Fusionは何を選んでもシンガポール経由で送ったりして、早く届ける気がない。

最近のElecrow 2017/02/01

2016年末頃から、繁盛しているのか、ひどい製造失敗報告をTwitterで頻繁に見かけるようになり、自分自身も裏表を逆に切り込み入れてあるひどい製造物を受け取ったので、現状はっきり言っておすすめしません

とはいえ「品質」「製造仕様」「値段」等々を考慮すると代替もなかったりするので、Elecrowに多めに発注して検品するのが現実的な回答かなとも思います。それが面倒ならP板。

Fusion PCBのシルク品質が良くなってるらしいので、次はFusion試してみたい気持ちもありますが、いかんせん発送が遅いので……。

関連記事

2016/04/18(月)普段P板の人がFusionPCBに基板を注文してみた

P板の品質にはまあまあ満足しているのですが*1、最低3万するので*2試作基板作るにはちょっと値段が高いのですよね……。

そんなわけでP板使いの人がFusion PCBを使ってみたメモを。

*1 : 昔は必ずフォトシルクという高品質なシルク印刷をしてくれたのですが、最近シルクの方法を「お任せ」にすると工場によるのか汚いシルクのことがあるので、それがとても不満

*2 : 最安だと2.5万円ぐらいだけども。いつもだいたい3.5-4.0万円。

Fusion PCBとは

いくつかある格安基板製造会社のうち、比較的品質の評判がよく、それでいて値段の安いところです。

最安なら$9.9で基板を作ってくれます。1000円ぐらい。

Fusion PCBのデザインルール

よく使うP板との違いをまとめてみます。

項目P板Fusion PCB
最小パターン幅0.127mm0.1524mm
最小パターン間隔0.127mm0.1524mm
最小シルク高さ1.0mm1.0mm
最小シルク線幅0.127mm0.1524mm*3
最小ホール経0.3mm0.3mm
最小ランド経(PTH)0.6mmHole+0.3048mm以上
銅箔厚18um/35um*435um/70um

P板はルールに違反すると弾かれますが、Fusion PCBは細かいルール違反でも基本的にはそのまま製造してくれます。

面付けルール

面付けの方法は「What are the PCB panelization rules?」にありますが、要するに基板同士をくっつけて配置すればokです。

  • 同一基板の面付けは、面付け代不要
  • 異種基板の面付けは、種類数に関わらず5面付けまでで有料

P板のように切り離してくれるのかな? と思ったら、単にVcutで処理した基板が送られてきました。

  • 最小基板サイズ : 7cm×7cm
  • Vcut後最小サイズ : 2cm×2cm

P板は台湾工場を選べば制限なくやってくれますし、Vcutと面付けは別々として扱われるので(Vcutではない切り離された面付けができるので)、ちょっと融通は効かないですね。

と思ったのですが、追加料金で$16払ったらもっと小さくも切ってもらえました。

ただのV-cut

アウトラインはつなげた状態で、シルクスクリーンに直線を引いてVcutすればいいらしい。この方法のV-cutで面付けしようとすると、面付け料金払えと怒られます(苦笑)

*3 : 推奨0.2mmで、シルク線幅 = 高さ*0.2が推奨値。

*4 : 70umは特注対応。その際、最小パターン幅が0.15mmになる。

ガーバーデータの形式

P板、Fusionどちらもzipなどで圧縮してファイルを送信します。

P板はREADME.TXTなどのファイルを用意し、その中に拡張子とレイヤーの対応付けを記述します。

(1)部品面パターン		*.cmp
(2)半田面パターン		*.sol
(3)部品面レジスト		*.stc
(4)半田面レジスト		*.sts
(5)部品面シルク			*.plc
(6)外形線データ			*.dim
(7)ドリルデータ			*.drd

Fusionは予め定められた拡張子に、ファイル名を変更します。

  • 部品面パターン : .GTL
  • 部品面レジスト : .GTS
  • 部品面シルク : .GTO
  • 半田面パターン : .GBL
  • 半田面レジスト : .GBS
  • 半田面シルク : .GBO
  • 外形線データ : .GML
  • ドリルデータ : .TXT

注文から届くまで (EMS)

面付けしたり色々カスタマイズしたりしても$100ぐらいですのでお安いです。

送料ですが、Air Mailが最安で$6ぐらいでしたが、ものすごく(1ヶ月以上とか)遅くなることがあるらしいので、EMSを選択しました。昔中国から買い物したときは、EMSで1週間もしないで届いたので、比較的早く届くかと思っていたのですが……。

  • 3/31 オーダー
  • 3/31 基板製造開始(PCB Processing)
  • 4/05 基板製造完了(In production)
  • 4/06 発送準備中(Processing)
  • 4/08 追跡可能(Traceable) …… しかしこの時点では追跡不可能
  • 4/11 17trackでのみ追跡可能に。発送準備中。
  • 4/14 EMS荷物としてシンガポールより発送
  • 4/16 国際交換局に到着
  • 4/17 国際交換局から発送
  • 4/18 荷物到着

製造完了から実際に発送されるまで実に9日。製造完了から到着まで13日。EMSの意味が無い。Air Mailも同じルートを通るそうなので、それでも大して変わらなかったんじゃないかと思ってます。

中国の荷物がなぜシンガポールから発送されるかと言うとその方が安いからだそうです

注文から届くまで (UPS) 2016/05/25

UPSは早いらしいと聞いたのでUPSで頼んでみました。

  • 5/09 オーダー
  • 5/11 基板製造開始(PCB Processing)
  • 5/13 基板製造完了(In production)
  • 5/17 発送準備中(Processing) - 深センから出荷
  • 5/18 追跡可能(Traceable)
  • 5/19 香港着
  • 5/21 UPSに荷物引き渡し。香港から発送
  • 5/22 シンガポール到着
  • 5/23 シンガポールから発送
  • 5/24 深セン着(飛行機の経由地?)
  • 5/24 日本着
  • 5/25 荷物到着

製造完了から発送まで8日。製造完了から到着まで12日。EMSより1日早いだけ。

またなぜかシンガポールを経由して、しかもシンガポールから工場のある深センを経由して荷物が届くという*5クソ仕様でした。

*5 : 飛行機の経由地だからしょうがないのでしょうが微妙な気持ちになる

基板の品質

FusionPCB-test.jpg

シルクは思ったより綺麗でした。一番小さい文字は「1.0mm/幅0.15mm」ですが、やや潰れています。読めなくはないですけど。少し大きめの「1.5mm/幅0.2mm」は十分な品質。

あとレジストとシルク間にマージンがあるせいで、シルクがP板に出すものよりも狭く(細く)なっていました。

シルク以外に特に気になるところはなし。

まとめ

  • お値段も安く基板の品質は十分。
  • 高さ1mmのシルクは潰れやすい。
  • 発送方法に関わらず早く届ける気はないらしい(EMSやUPSを選択するのは愚行)

次はElecrowに頼んでみようと思います。とはいえP板以外の選択肢ができたのは良いですね。

リンク

計測用、差動プリアンプの製作

はてブ数 2012/04/25 電子::その他

オシロスコープで電源ノイズを測ろうとすると、色々と問題があります。

  • オシロのフロアノイズのために5mVppぐらいまでしか測定できない。
  • DCDC回路等を測ろうとすると、パルス性の高周波ノイズ(同相ノイズ)が回りこむためまともに測定できない。

同相ノイズ対策として「差動プローブ」というものが市販されていますがオシロスコープが買えてしまうぐらい高いため困っていました。

もっと安価に、お手軽に測定するための差動プリアンプを製作しました。

設計方針

差動プローブと同じものをと考えると結局コストに跳ね返るので、ある程度割りきって作りました。

  • 入力インピーダンスは1KΩないしは10KΩにする。
  • カップリングコンデンサを置いてAC専用にする。
  • 電池駆動(単4×4本)にする。

この割り切りをすることで、コストを抑えたままSNR等の性能をある確保することができます。

  • 帯域幅は100MHz以上(下は20Hz以下)
  • ゲインは 40dB(100倍)

100MHzのsin発生器がないため確認はしていませんが、データシートを見ての設計上は確保したつもりです。

回路図と部品

diff-pre-amp.png


部品番号部品備考
U1LTC64051完全差動オペアンプ(900MHz,1600V/us)
U2LMH66291ローノイズ高速オペアンプ(800MHz, 690V/us)
R1-2,R7-R9高精度金属抵抗 1KΩ 0.5%5LGMFS25-102D
R3-R4高精度金属抵抗 10KΩ 0.5%2LGMFS25-103D
R5-R6高精度金属抵抗 100Ω 0.5%2LGMFS25-101D
C1,C2OS-CON SEPC 6.3V/1500uF26SEPC1500M
C11,C12無極性電解コンデンサ 22uF(10uF)2ECE-A1VN220U等
C21-C24PSチップフィルム 0.1uF4ECP-U1C104MA5
C31-C34PPSチップフィルム 0.01uF4ECH-U1C103GX5
C41-C44PPSチップフィルム 1nF(1000pF)4ECH-U1C102GX5
SW12回路電源スイッチ1100DP1T2B4M6QE等
J1ターミナルブロック3P(縦)1秋月のTB112-2
J2BNCコネクタ10731000131
  • R3,R4は0.1%高精度抵抗(MFP-25BRD52-10K)に変更するとCMRRが上昇します。

続きを読む

*3 : どう考えても数出るものではないので、単純に基板コスト&設計コスト。

2009/01/28(水)超低消費電力なメモ

超低消費電力アプリケーションのためのデバイス選択メモ。

MPU

MSP430F54xx

16bitマイコンながら、恐ろしいまでの低消費電力。今現在、この右に出るデバイスはない。180uA@1MHzで、その他徹底した低消費電力対策がされている。ADC, RTC, SPI等々内臓。内部にレギュレータを内蔵しているようで、供給電圧に関わらずコア電圧は1.8Vで動く模様。

1万円出せば標準デバッガ(JTAGツール)が購入でき、Cの統合開発環境(MSP-CCE430/Eclipsベース)が利用できる。コードサイズ16KBまで無償で利用できるため大抵は間に合ってしまう*1。オンラインでCソースレベルデバッグが可能で、これを知ってしまうとPICでちまちまアセンブラを書くのがあほらしくなってくる。命令コードはC言語に最適化されている。*2

ZigBeeや無線タグなどを強く意識した製品シリーズ。1命令サイクル=1クロック

*1 : 製品版を買っても7万円なので良心的

*2 : アセンブラで利用しても比較的素直な命令セットなのでそんなに不便ではない。

DCDC

LTC1878

降圧型高効率DCDCコンバータ。データシートによれば1mA以下でも80%程度の変換効率を持つ*3

コイル外付け。動作電流10uA。2.65~6Vで動作。

*3 : 一般に高効率DCDCコンバータと呼ばれるICは、1mA以下の低消費電流領域では効率が著しく低下する

電圧レギュレーター

TPS797xxTPS782xx

TIの超低消費電流(<1.2uA)レギュレータ。後者はTI自らMSP430用を謳っている。TPS797xxとTPS782xxを両方使い分けると、1.8V~3.3Vまで一通りの電圧がそろう。

最大入力電圧5.5V。

パワースイッチ

FPF1004-1006

Hiサイドパワースイッチ。MOS-FETとMOS-FETドライバを一体にした電源スイッチ。1.2~5.5Vで動作し、50~250mΩといった低いON抵抗、動作電流/シャットダウン電流共に1uA以下、ターンオン時間10us(0.1uF)といった驚異的なスペック。

スイッチデバイスは低消費電力アプリケーションでどうしても電力を食うもの(MicroSDカードとかDACとか)を動作させる必要があるとき、非使用時に電源を切断する目的で使用します。

加速度センサー

ADXL330

180uA@1.8Vのセンサー。Wiiでも使われている加速度センサー。アナログ出力。ADXL345というデジタル接続のより低消費電力のセンサーもありますが、また入手できません。


1.8V駆動じゃないと消費電流が増えるので注意。


メモ

これらをごにょごにょって組み合わせると、個人レベルでも驚異的な低消費電力アプリケーションが作れます。


もっといいデバイスがあったら教えてください。

OK キャンセル 確認 その他