TPA1517 スピーカーアンプの製作

はてブ数 2010/01/07電子::アンプ

※2012/02/07 音質改善に内容追加


このアンプの特徴。

  1. 部品点数が少なく製作が簡単。
  2. 部品コストが安い(2000~3500円/使用する電解コンデンサによる)
  3. アンプICがDIPなので扱い易い。
  4. 単電源仕様。
  5. もちろん音がいい。

キット頒布中です。


目次

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アナログ回路とアナログフィルタの超入門

はてブ数 2010/01/05電子読み物

※本稿はC76でのstrvさんのサークル同人誌への寄稿原稿を元にして記述しています。文中のコラムは一部省略しました。

寄稿原稿のpdf版 : strv-c76-nabe.pdf

ヘッドホンアンプ等のオーディオ回路を念頭に、中学生レベルの知識から出発して、最後に簡単なローパスフィルタを設計することを目標に「ざっくり」解説してみたいと思います。初歩の回路記号の解説は省略するので、適当な本やサイトを参照してください。

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2009/12/13(日)STAXを聞いてきた

この休みに友人宅にてSTAXを聞いてきました。コンデンサ型ヘッドホンという奴です。昔は、耳そばで高電圧とかどうなの? とか言ってたし、店頭で聞いた限りはどこが良いのかさっぱり分からないという感じでした。

静かな部屋で、ある程度まともな再生装置を使ってきいてみるとまるで印象が違います。最初の印象は「静かでパッとしない音」ですが、聞き込んでみると圧倒的に濁らない音だということがだんだん分かってきました。それプラス5線式(6線式)の影響で定位感が極めていい。*1

人によって好みは激しく別れるところでしょうが、高域は控えめでものすごく澄んだ音。STAXではない他のどんなヘッドホンとも根本的に違う音がします。ものすごく自然で素朴な音です。あんまり聞いてるとハマりそうだったので途中で聞くの逃げた(笑)

STAXに対する評価ががらりと変わった一日でした。エントリーモデルのようでしたが、上位モデルとかいったいどんな音がするのやら。とりあえず手元の適当なヘッドホンを4線式に改造して定位だけでも対抗してみたくなりました(苦笑)

*1 : 定位場所は脳内定位なのでそういう意味ではオーテクのそれと似ているのですが、出てる音はまるで違います。

PCM2704で音質のいいDAC

はてブ数 2009/09/24電子::DAC/ADC

※2021/08/05 Version2に進化しました

※2012/12/13 回路図の修正(Ver1.4)

※2011/07/05 回路図の修正(Ver1.3)

※2011/02/10 回路図の修正(Ver1.2)

※2010/11/24 キット頒布開始

※2010/10/27 回路の修正


PCM2702を使用した高音質のDACを公開し、キットの頒布も行いましたが、音はいいものの物量投資しまくりでコストが高くついていました。コストや回路規模を小さくし、バスパワーでそこそこの音質を目指したのがこのDACです。

ユニバーサルで作るのならば、新型PCM2702DACよりこちらの方が楽でよいと思います。

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2009/07/03(金)SBD使用 低電圧HPAを作った方へ注意

問題の詳細

この記事で5月から掲載している電池2本版の回路ですが、SBDの種類によって音が変わるという報告を受けて色々検証してみたところ、SBDによっては発振することがある問題が見つかりました。

  • 日本インターの11EQS03Lをつけると発振する。
  • トランジスタ(2SA1015/2SC1815)のランクがYよりGRのほうが発振しやすい。
  • オペアンプによって発振しやすくなる。

SBDがオフの時、数百pF程度のコンデンサとして動作するため回路の位相特性が複雑になり発振しやすくなっているようです*1。以前よりSBDの例としてあげていた1S3や1S4は比較的問題がありませんでした。

*1 : 難しく言うと位相マージンが狭くなっている。

改良した回路

op-dbuf2.png

Zobelの抵抗R7/R8を3.3Ωに引き下げました(以前は10Ω)。日本インターのSBDを使う場合は2.2Ωにしてください。

低電圧版(SBDの付いた方回路)を作られた方はSBDの種類に関わらず3.3Ωか2.2Ωに変更することを強く推奨します。この方が安定度が増すのため音質も有利なはずです。

この変更後、SBDによる音の差はあまり分からなくなりました。

耐容量性負荷

LME49721、トランジスタは2SC1815/2SA1015GRランクにてテスト。

SBDZobel 3.3ΩZobel 2.2Ω
11EQS03L○2200pF / ×3300pF○10000pF
11EQS04○4400pF / ×6600pF○10000pF
1S3○10000pF○10000pF
1N5187○10000pF○10000pF
  • 10000pF(103)より大きな容量ではテストしていません。
  • 矩形波応答などは確認していません。