最強「PCM2702 USB-DAC」の製作 / PCM2702-v2

はてブ数 2010/08/07 電子::DAC/ADC

※2013/12/18 この回路の基板を配布されている方がいます

※2012/12/19 キット頒布終了しました

※2012/08/01 U5,U6を低ノイズLDO(LT1761-5)に変更しました

※2012/03/02 (Ver2.32)回路図更新

※2011/07/05 (Ver2.3)回路図・解説更新


高音質な バスパワーUSB-DAC の製作 (PCM2702)の製作から約2年。再頒布の大きな要望を受けて2年間で蓄積されたノウハウを注ぎ込み製作されたUSB BusPower DACです。

おそらく(バスパワーに限らず)PCM2702をここまで鳴らした人は世の中に他に居ないんじゃないでしょうか(苦笑)*1

これ自作するのは困難ですがPCM2704 DACなら規模も小さく音も相当いいのでおすすめ。(追記。難題のDCDC部をボード化したのでこれで自作も可能かと思います。)

*1 : そういう意味で「PCM2702では最強」と名乗ってみた。断じてDACとして最強じゃありません(汗) もっともコメント欄読むと上には上がいるそうですが(^^;

回路図

pcm2702-v2.32.png

後で述べる通り細かい工夫がたくさん詰まっています。シンプルに構成したいため反転出力仕様です。

部品表

部品記号部品名型番購入先
基板プリント基板-1P板
ケースタカチ MX型モバイルケースMX2-8-10GS1マルツ
U1DCDCコンバータLT3582EUD-121Digikey
U2USBDAC 48kHz/16bitPCM2702E1Digikey
U3, U43.3V 3端子レギュレータZLDO1117G33TA2Digikey
U5, U65.0V 3端子レギュレータZLDO1117G50TA2Digikey
U7, U8高速オペアンプ(LPF)LT1037ACN
(LT1028ACN)
2Digikey
U7, U8ICソケット(丸ピンDIP8)-2秋月
X112MHz TCXOFOX924B-121Digikey
Q1PNPトランジスタ2SA1015-Y1秋月
PowerLED3φ赤色LED(リード)-1秋月,千石
PlayLED3φ緑色LED(リード)-1秋月,千石
D1, D2SBD 30V/2A/0.37V@2ACMS06(TE12L,Q,M)2Digikey
J1USB Bメス基板コネクタ-1秋月
J2ステレオミニ、メスSJ1-3533N1Digikey
J3RCA基板用コネクタ(白)AV-8.4-1-L1マルツ
J4RCA基板用コネクタ(赤)AV-8.4-1-R1マルツ
FB1-5フェライトビーズ 1K(R特性)MMZ2012R102A5Digikey
L1, L2DCDC用コイル 10uH/3A/61.1mΩNR6045T100M2Digikey
L3-L6チップコイル 100uH/40mA/4.5Ω/2012GLCR2012T101M-HC4Digikey
R1, R2チップ抵抗 22Ω-2Digikey
R3チップ抵抗 1.5kΩ-1Digikey
R4チップ抵抗 2.2kΩ-1Digikey
R5チップ抵抗 100Ω-1Digikey
R6-R11チップ抵抗 220Ω-6Digikey
R12,R21-22チップ抵抗 10kΩ-3Digikey
R23,R24チップ抵抗 3.3kΩ-2Digikey
R25-R30LGMFS 22kΩ / 高音質抵抗LGMFS25-223D6bispa,(マルツ)
R33-R34
R36-R40
リード抵抗 2.2Ω-7秋月
R35ジャンパ(0Ω)---
R41,R42100Ω無誘導巻線抵抗(or 音響用抵抗)WNA100FET2Digikey
VR1, VR2半固定抵抗 500Ω3362P-1-5012秋月
C1, C2チップ積セラ 10nF/16V/X7R/1608-2Digikey
C3-C13
C15-C16
チップ積セラ 10uF/16V/X5R/2012EMK212BJ106KG-T13Digikey
C17-C25
C27-C28
チップ積セラ 1uF/16V/X7R/1608EMK107BJ105KA-T11Digikey
C14*
C29*-C32*
PSフィルムコンデンサ 0.1uFECP-U1C104MA55Digikey
C35*,C36*PSSフィルムコンデンサ 0.1uFECH-U1C104JX52Digikey
C37*,C38*PPSフィルムコンデンサ 100pFECH-U1C101GX52Digikey
C39*,C40*PPSフィルムコンデンサ 330pFECH-U1C331GX52Digikey
C41*,C42*PPSフィルムコンデンサ 0.01uFECH-U1C103GX52Digikey
C50-C53
C63-C66
OS-CON SPEC 470uF/16V16SEPC470M8bispa,千石
C54,C75OS-CON SPEC 560uF/6.3V6SEPC560MW2bispa
C55-C62OS-CON SPEC 1500uF/6.3V6SEPC1500M8bispa,千石
C71-C74OS-CON SPEC 100uF/16V16SEPC100MW4千石

※C33,C34およびR31,R32は回路変更のため不要(NC)になりました(Ver2.31)

U5,U6を低ノイズLDO(LT1761-5)に変更しました


部品の代用

自ら部品を集めてつくる人はあまりいないとは思いますが。

  • チップ抵抗は普通のカーボン抵抗でも構いません。
  • ジャック類は適当にどうぞ。
  • 「U2~U4」の3端子レギュレータは別のものでも構いません。
  • 「FB1~FB4」のフェライトビーズはなければ1~10uHぐらいのコイル、ないしはジャンパでも構いません。*2
  • 「R25~R30」のLGMFSはマルツのLMFQでも可。また20KΩでも10KΩでも構いません。
  • 「C50~C53」のコンデンサはC63等と同じOS-CONの16V/470uF(16SEPC470M)やニチコンHZ 16V/470uF(UHZ1C471MPM6)、MCZ 16V/470uF(16MCZ470M)等、他の低Z品でも構いません。
  • 「C54~C56」のコンデンサはニチコンHZ 6.3V/1000uF(UHZ0J102MPM)等の他の低Z品でも構いません。OS-CON SEPC 6.3V/470uF(560uF)でも構いませんが容量が減ると若干不利のようです。
  • C71/C72は容量がもっと大きくても構いません。OS-CON SEPCを強く推奨。
  • DCDC部はLT3582単体DCDCモジュールを利用するとよいでしょう。

オペアンプの選択

LPFオペアンプは試聴を重ねた結果LT1037ACNを標準としてます。その他の推奨品一覧。

(滑らか)LT1037ACN > LME49990 > LT1363 > LT1028ACN(硬め)

さらに硬めで「> LT1128ACN > LT1115」と続きますが個人的には推奨しかねます。

LT1037ACNがどうも好まないとかって人はLME49990をおすすめ。こちらの方がバランス良く感じる人も多いと思います。よりカッチリ鳴らしてほしい場合はLT1028ACNやLT1363をおすすめします。*3

LGMFS(やLMFQ)は、OHMITE等の無誘導巻線よりは少し劣るものの、他の音響用抵抗よりも音が良くコストパフォーマンも優れるのでおすすめです。

フィルムコンの選別については別記事を参照してください。

*2 : 多少音質は落ちます。

*3 : 自分のベストマッチをみつけてみると面白いと思います。この4つどれを選んでもハズレはないし、他にもマッチするオペアンプがあるかも知れません。

回路の解説

今回の回路リファインのポイントは主に3つあります。

  1. アナログ系の電源を安定化させる。
  2. Vcomの粗末な作りをどうにかする。
  3. TCXOを使用してジッタを減らす。

その他も非常に細かい配慮をして回路が出来上がっています。これらのノウハウは他のDAC作りにも生かせると思います。*4

アナログ電源の安定化

前回の回路ではアナログ電源を徹底的にLCRフィルタしていまいした。USB電源やデジタル段のノイズの多さから仕方がなかったのですが、ただでさえ貧弱なUSB電源がますます貧弱になり、低音がなると簡単に電源電圧が揺らいでいました(オシロで簡単に観測できるぐらいはっきりとした揺らぎ)。

オペアンプ電源はLT1054チャージポンプで正負電源を生成していましたが、こちらも電源としては貧弱なため非常に大きく揺らぎ、しかも正負で電圧が違うなど散々でした。

今回は「どうせフィルタするなら一緒だ」ということで、LT3582-12による5V→±12VなDCDCを回路上に搭載して、アナログ電源5Vはここから生成することにしました。同時に音質に大きく関わるPLL電源も+12Vから生成しています。


CRフィルタの値は前回と同じ2.2Ωですが、これはそのまま前回路を引き継いたのではなく、値を変更しながら何度も試聴を重ね、これ以上上げることも下げることもできない値として2.2Ωになっています。*5

この抵抗Rの値は非常に重要です。

  • Rを大きくすると高周波ノイズ除去性能が上がるが、低音による電源ゆらぎが起きやすくなる。アナログ電源なら低音が出にくくなる程度で済むこともありますが、DACの基準電圧等ゆらぐとそのまま音のひずみに直結します。
  • Rを小さくすると電源ゆらぎによる音ひずみは避けられるが、高周波ノイズによる音質劣化(がやがや、明瞭感の欠落)に悩まされる。

このような二律背反な状況での調整になりました。

ちなみにRがないと音質劣化が一層激しくなります。高周波ノイズは何も電源から来るわけではなく、例えばDACのL-chの動作ノイズ(高周波ノイズ*6)がそのままR-ch等のノイズとなり互いに悪影響を与えるからです。

では1つ1つに3端子レギュレータを置けばいいかと言うと、3端子レギュレータ自体も半導体素子である以上、出力に(一定量の)ノイズを出し続けるのです。*7


オペアンプのFB3/4の場所には当初10Ωの抵抗を入れる予定だったのですが、これだと電圧ゆらぎが激しく明瞭感が損なわれました。かと言って0Ωでつなぐと高周波ノイズによるザラザラ音が気になるためフェライトビーズが入っています。

Vcomの粗末な作りをどうにかする

PCM2702チップの最大の欠点とも言うべき場所がVcomです。チップ全体の性能に対してVcomの作りが非常にお粗末で*8、PCM2704と比べてもVcomのインピーダンスでおそらく10倍の差があります。*9

VcomはDAC動作時の基準(中点)電圧ですから音質の要であると同時に、L-ch、R-ch両方から高速(MHz)に参照されるため非常に変動しやすい*10。いかにそういう微小電流によるノイズを除去するかと考えるとVcom自体のインピーダンスを下げるしかありません。

チップVcomの出力インピーダンスが高くて使い物にならないなら、外部から無理矢理にVcomを与えてしまおう!!

既にかなりノイズ除去され安定化したアナログ5Vから、220Ω+220Ωの分圧により10mA程度の電流を常に流し続けることで微小電流の影響を極力抑えています*11。これによる音質改善効果は凄まじいものがありました。*12

TCXOを使用してジッタを減らす

DACを扱ったことある人あるなら分かると思いますが、クロックの精度というのは結構重要です。今回は通常の水晶ではなくTCXO(温度補償付発振器)を使用しました。

(DACにおける)ジッターというのはクロックのゆらぎのことで、ある時間の電圧値として記録されているデジタルデータをアナログに戻す際、この時間基準が揺らいでいると再生信号が歪んでしまいます。結果として音の明瞭感が大きく損なわれます。

ちなみに世の中勘違いしている人が結構多いのですが、TCXOにするとジッターが改善するわけではありません。TCXOは1秒間の振動回数(発振周波数)を保証(補償)しているだけです。ジッターとは何も関係ありません。ただその性質上「電圧変動や外来ノイズに対して周波数が狂いにくく」設計されているため、結果としてジッターが多少改善することはあります。

旧回路で確認済なのですが、PCM2702のPLL電源をクリーンなものにしてあげると、水晶単体からTCXOに変更した場合の差は非常に小さいものになります。*13


前置きが長くなりましたが、TCXOのジッターを改善するためにどうしたかということです。水晶+バイポーラトランジスタ等を使って低ジッタな発振回路を作った方がよっぽど良いことは承知しているものの回路規模をあまり大きくしたくありません。

色々考えたあげく、シンプルな方法としてTCXOの出力を4.7kΩでプルダウンしました(後に値変更)。クロックラインのインピーダンスを下げることで外来ノイズをもらいにくくし、結果としてジッターを低減しようという狙いです。もちろんオシロで観察しても波形の振幅は小さくなるものの綺麗さに変化はありません。それでも音質改善降下は非常に大きくなりました。

その後何度か追加検証を重ね、今は2.2kΩになっています。この抵抗値は低いに越したことはないのですが、あまり下げすぎると波形が小さくなったり消費電流増加により電源電圧が下がったりノイズが増えたりと色々弊害が起きるので、周辺回路との兼ね合いでこの値に落ち着きました。

その他の対策

積セラの10uFと1uFを両方付けているところが多く見られますが、これはきちんと意味があります。10uFの積セラでは1~2MHz程度からインピーダンスが上昇しノイズ除去能力が低下しますが、1uFの積セラは10~20MHzぐらいまでインピーダンスが低下し続けます。この2つを電解コンデンサと組み合わせることで広帯域にわたりノイズをまんべんなく除去する狙いがあります。

試作の段階では1uFの積セラは付いてないところが多かったのですが、試しにつけてみたところ、驚くべきことに(耳で聞いて分かる)音質改善効果があったので*14付けることにしました。2~3個パラってもいいのかもしれませんし、さらに0.1uFを付けると良いのかもしれませんが、これは試してません。

pcm2702-v2-mbe.png

もう1点、GNDの引き回しは特に頭を使いました。左図は基板CADの画面(赤=表面パターン、青=裏面パターン)です*15。DCDCのノイズが混在しないように、またアナログ段とデジタル段をきちんと配慮しました。加えてDACのそれぞれの端子GNDは端子側からのみ引くようにしています。

このような引き方が本当に良いのかどうかは比較していないのでわかりませんが、パターンの引き方を1つで音質が変化するのは間違えなさそうです。

補足

LPFの設計については前回の記事を参照のこと。LPFは今回やや強めにしてあります。ベッセルフィルタで限界までカットオフ点を下げてオーバーサンプリングノイズを極力減らしたいという狙いです。*16

*4 : むしろこれぐらい配慮して作っている人はどれくらいいるのかなあ、とも思う。

*5 : 抵抗値を上げる方向の検証はそこまで念入りにやっていませんが、下げる方向は限界だと思います。

*6 : DACのノイズはMHzを超える単位で繰り返されるパルス性のノイズですので非常に厄介なのです。単純に16bitで考えても50uVのノイズやゆらぎすら許されない。

*7 : それに加えて回路規模が大きくなる問題も。試していないので、試すと案外うまく行く可能性はあります。

*8 : hmysさんの情報によれば40kΩの抵抗分圧らしい。

*9 : 前回路のU4による音質改善騒動を覚えている人の中には気づいている人もおおいでしょう。

*10 : その電流は微小であるため単純にオシロだけでは観測できませんが

*11 : もちろん抵抗値は低いほうがいいのですが、その手前のRCフィルタで電圧降下などを考えて10mAぐらいにしました。今回は見送りましたが、3端子レギュレータで2.5Vを生成するとより良いのかも知れません。

*12 : 当初このような措置はしていなかったのですが、前回のU4/Vcom騒動を思い出し試しにやってみたらうまくいったという。前回の回路でU4関連のことを指摘してくれた方々に多大な感謝。

*13 : 旧回路にTCXOを搭載したスペシャル改造版をつくってみたけど、そんなに変わらなかったという。

*14 : 例えばC21~C24。試しに外してみると音質が劣化するのが分かる。

*15 : 最新ものではないので回路が異なることがあります。

*16 : そういえば音質は比較してなかった。そんなに変わらないと思うけど。

基板とか製作の感想とか

pcm2702dac-pcb.jpg

試作基板は数カ所ジャンパやら回路変更があって作り直し確定です*17。基板の大きさは前と変わらず、ケースも同じタカチのMX2-8-10に入ります。消費電流が200mA以上いくので(前回の倍以上で1W消費)、使ってるとケースごと少し暖かくなります(苦笑)

もっとも、最初はDCDCで昇圧する関係で500mAぐらいになる見込みだったので、だいぶ少なくてほっとしています。

基板の左下にケースグランド(FG)ポイントがありますが、DCDCのベタアースにこんなもの用意したせいでケースに入れると音が悪くなる現象に悩まされました(笑) GNDはなるべく動かない点からとりましょう(汗) 写真をよくみるとわかりますがパターンカットして切り離しました。

*17 : 掲載の回路図とは部品番号が大きく異なります。どうせ作り直すので基板欲しい人にはあげますけど、そんな人居る?希望者に配りもう無くなりました。

音質評価

元々どうせPCM2702じゃチップの限界で「これ以上音が良くなってもたかが知れてるよ」という感じで舐めていたし、実際試作基板を最初に組み立てたときは「前作のフルチューンと変わらないじゃん」とだいぶなげやりだったのですが(苦笑)、根気よくあちこちチューンナップしたところあれよあれよという間に音質が向上し、同じ曲をSACD(DSD)で再生したときの音質を超えてしまいました(笑)*18。もちろんSACD音源なんてPCで再生できないのでPCM2702はCD音源(44.1kHz/16bit)です。

希望的観測ですが10万以下のCDプレイヤーなら(余裕で?)勝てるのではないかと思ってます。

オーテクの某ヘッドホンが再生装置の欠点をうまいことカバーしてある意味全く使い物にならなかったので(苦笑)、試聴(と回路調整)は最終的にTPA1517スピーカーアンプで行ないました。

個人的な感想ですが、今までよく知ってる曲が違う曲に聞こえます。左右の広がり、音の定位、複数音の分離、ボーカル等の歪みの無さ*19、そして妙な付帯音の無さは驚きでした。*20


相変わらず音の厚みや太さとは無縁ですので、そういうの求めてる人は他当たってください(汗)

*18 : 思い入れも強さもあるので話半分で。少なくとも定位感では勝ってるかなと。もちろんSACDプレイヤーが超安物とかそういう訳ではありませが、市販品にある出力カップリングコンの影響は大きいかなと。

*19 : CD収録時点でエフェクタで歪んでるのはしょうがないですが(苦笑)

*20 : これについては違う人に試聴してもらって率直な意見を聞きたいところ。

再生時の注意

ご利用のOSに関わらず再生ボリュームは(OSのマスターボリュームも含め)すべて最大にしてください。このとき一番音質が良くなります。音量は可能なかぎりアンプ側のボリュームで絞りましょう。

Windowsをご利用の方。Windows7/Vistaより前のOSをご利用の方はASIO4ALLやカーネルストリーミングの使用を検討してください。Windows7/VistaではWASAPI(可能ならばWASAPI排他モード)の使用を推奨します。

なおWindowsの様々な再生方法のうち、DirectSoundは極めて音質が悪いのでご注意ください。

キット・回路の変更と音質改善改善

Ver2.3相当への変更(Ver2.11基板に対するの変更)

  • R35を2.2Ωではなくジャンパ(0Ω)に変更。
  • 3.3Vデジタル電源(VDD)へOS-CON 6.3V 560uFの追加(C75)。効果は明瞭感増加。デジタル段電源からアナログ段へ多少のノイズ回り込みがあるらしい。Ver2.11基板でもC10の両端に付けてU4の上に寝かせれば入る(下の写真参照)。
  • C54 3.3Vデジタル側PLL電源コンデンサをOS-CON 6.3V 560uFに変更。
  • C55をOS-CON(SPEC) 6.3V/1500uFへの変更。Ver2.11基板でもやや強引に取り替え可能。
  • C56をOS-CON(SPEC) 6.3V/1500uFへの変更。上2つほどではないけど変化あり。Ver2.11基板でもやや強引に取り替え可能。

ここまでがVer2.2用の変更。以下がVer2.3相当への変更。

  • Vbusをカットして未接続にする(写真参照)。Vbusからのノイズ回りこみの抑制。*21
  • DCオフセット解除用の抵抗値(R22~R24,VR)を「33k/10k/2k」から「10k/3.3k/500」に変更。あまり大きすぎるのもよくない模様。これより下げて3.3k/1kにすると、音がガサガサして悪化する。ここは変えなくてもそんなに差はない。
  • C35*/C36*をECPU 1uFからECHU 0.1uFへ変更。ここのみで試聴してないため効果は不明。
  • FB5の追加。但し音的な影響は無し。明瞭感向上。
  • LEDまわりの回路と定数変更。特に赤のLEDが明るすぎたので。DAC ICに流れこむ電流が減るためか、PlayLED側変更でかすかながら音質が向上。その後の追調査で音質への影響はなし。

改造参考写真。

2702_c75.jpg
2702_vbus.jpg

Ver2.32への変更

  • R31,R32を除去して、JP1,JP2の部分にR41,R42として100Ωを付け、その先にC41*,C42*としてフィルムコンを付けます。抵抗は音響用、無誘導巻線抵抗やLMFQ(LGMFS)を付けます。劇的に音が変わります。なお、C41*,C42*を付けないとLT1037ACN等で発振するので注意してください。
    • そこまでできない場合は、R41,R42,C41*,C42*は実装せずに、R31,R32を単に100Ωに変更してください。効果は上の改造とさほど変わりませんが、この状態で出力端子やGNDが互いに接触すると発振するので注意。(ステレオミニプラグを抜き差しする瞬間に発振します)
  • C14,C26の除去。ECPU 0.1uFがあればC14に付ける(付けなくても良い)。
    • 回路変更(R35=0Ω)時の見落としでうっかり積セラが音声ラインに入ってしまったという(汗)。除去しないと音がガヤガヤしてしまう……。

Ver2.32+相当

回路図、部品表等は反映してません。

  • ZLDO1117-5.0からLT1761-5(+ECHU 0.01u)に部品変更しました。LT1761は非常に低ノイズ(20uVRMS)なLDOです。明瞭感、音の奥行き、定位が向上します。

効果がないことが判明しているもの

  • A5Vから2.5V三端子レギュレータに引きこみ、Vcomに直接2.5Vを与える。明らかに音が悪くなりました。A5VからCRフィルタして2.5Vレギュレータなら結果は違うのかもしれませんが、場所がないので未検証。

*21 : データシートによるとシュミットトリガ入力となっていてUSBの接続検出のようですが、電源投入=USB接続なので検出不要の模様。PCM2704のようなRC構成にしなかったのはこのような機能の違いと、PCM2702では約2.5kΩでプルダウンされているため同じようにはできない。

まとめ

とりあえずチップの限界なんて言ってTIの人ごめんなさい(笑)謝るので192/24のUSB-DACチップ作ってください。

掲載回路よりさらに改善できる回路変更・定数変更アイデアがあればどしどし書いてください*22。あと感想もお待ちしています。

*22 : かと言って外部電源とか、電池で±12V与えるとか言われても困ります(苦笑)

OK キャンセル 確認 その他